全国の靴修理事業に携わる皆様!おはようございます🐔やっと厳しい寒さも抜けてきて、分厚いアウターやダウンを脱げる時期になりましたね。
言うてる間にまた、あっついなあ~溶けそうやなあ~と嘆くことになりそうですが、過ごしやすい季節をしっかり楽しんでいきたいとおもいます。
今年は春っぽいことをしたいと思っているのですが、お花見、バーベキュー、ハイキングなど東京でおすすめスポットありますか?
たしか東京にきて1年目の春、目黒へ桜を見に行ったのですが、尋常じゃないくらいのお花見参戦の方々がいらっしゃり、桜を見に来たのか、眼前のおじさまの後頭部を見に来たのか分からなくなった記憶がございます。
しかし、華やかな桜とおじさまの後頭部がなんとも言えぬコントラストを作り出し、思い返せば、それはそれで風流だったような気がします。僕が平安時代の貴族なら一句詠んでたでしょう。
八分咲き 群がるおじは 葉桜ヘア
さあ本日も元気にブログを始めていきましょう!!!今回のお題はですね、深い傷の補修になります。こんなかんじ。

こうなっちゃうと、お客さんもダメ元で申し訳なさそうにご依頼される方もいらっしゃいますよね。
受付も受付で、ここまで来ちゃうと仕上がりもボコボコしますけど、それでよければ、、、って感じで、お互い少し距離のある受付になってしまいがちですよね。そんな!悲しい事例はもう起こさせないわ!私がなんとかするんだからッ!!
そう一念を発起し、今回は深い傷のリペアについて真剣に向き合ってみました。以下は私のレポートになります。
1.脱脂
おきまりのフレーズ。お決まりのスタート。まずここができなきゃ補修は始まりません。
今回はかなり濃く塗料を乗せるので、コンディショナーでもいいんですが、CESシンナーでがっつり脱脂でも良いと思います。
2.ヤスリ掛け
なるべく均一なヤスリ掛けを心がけましょう。この感じだったら私は粒度400~600位からのスタートですね。
とくに銀面がピロピロしてる部分はハサミでカットしたり、綺麗にトリミングしてあげてからヤスリ掛けしてください。
そのまま勢いでいっちゃうとズルっといきますからね。ビギナーの方は1000番付近の粒度から始めると失敗しにくいです。
3.再度脱脂
ある程度ヤスリ掛けが終わったらもう一度脱脂して余分な削りカスやゴミを綺麗にしましょう。エア吹きできる人は脱脂前にエアで吹いちゃってから脱脂だとより楽ですよ。
4.パテ埋め
さあ、ここからが肝心のパテ埋め。今回は芯材の部分なのでPPレザーパテ使っちゃいます。
さらにパテ埋めのやり方で仕上がりめちゃくちゃ変わるので、苦手意識のある方はぜひこのやり方でトライしてみてください。
まず、パテを指で米粒0.8粒くらい取ります。私は指の中で一番人差し指が器用に動かせるので、人差し指でやります。
取ったパテをヤスリ掛けした部分にペトペト・ちょんちょんつけていきます。指のパテを革が吸い込んだらさらに同量指に取り、ちょんちょん繰り返してつけていきましょう。
ある程度革がパテを吸い込んだら、一回目のパテ埋めはOKです。ドライヤーの温風で一気に乾かしましょう。
その状態がこちら

表面がある程度乾いたら優しく触ってみてください。パテが指につかないくらいになったら次の作業に行きましょう。
パテがだんだんのりづらくなるので、パテは少しずつ少しずつ、表面にペトペト乗せていきますよ。
これ、指で塗っているから表面ザラッとしちゃうかんじですが、後でヤスリ掛けするのでお気になさらず。
そして同様の作業を地道に繰り返し、塗って乾かして成形して、元のトゥの膨らみくらいもどったかなあくらいまでパテを乗せ続けたのがこちら。

やだ~いいかんじじゃないのぉ~
5.一晩休ませる
「アナタもパテも働きすぎよ。今日くらいそのへんにして、ゆっくり休んだら?」
心の中のイマジナリー奥さんがこう語りかけてきたらアナタもパテも休んでください。いい仕事をするにはいい休息が必ず必要です。アナタもパテも。
休ませる(乾かす)間にパテはしっかり硬化して、次の日のヤスリ掛けが劇的にやりやすくなります。
ちょっとドライヤーで表面乾かしたくらいじゃ比較にならないくらいしっかりとした硬度がでますので、最低でも12時間は放置してくださいませ。僕はだいたい忘れて24時間以上放置します。
6.パテをヤスリ掛け
さあ、ここからがとっても肝心な作業でございます。しっかりつま先のトゥの形に寄せつつ、パテと銀面の境を崩すこと無くヤスリ掛けしましょう。
私はケースバイケースですが、600番(ざくっと均したいとき)800番(部分的に細かくヤスリを動かしアプローチしたいとき)1000番(銀面とパテの境目を攻めたいとき)あたりで均します。
7.塗料を塗って仮合わせ
さて、ここから色付けです。今回はブラックのレザーなので、レザーカラーペーストとCES水性ウレタントップコートを1:2の加減で調合しました。
パテが真っ黒になるまで塗り合わせるのが難しいと感じられる場合は過去のブログ参考にしてください。一筆塗ってはドライヤーで乾燥→一筆塗ってはドライヤーで乾燥です。
さあここでパテが真っ黒になったら微妙なボコ付きやパテ乗せた感でてませんか?

これわかります?微妙にパテがいてる存在感(笑)めちゃくちゃ調整できたように見えて、実はまだ潜む罠があるんです。笑
さあ、また塗料をしっかり乾かしてヤスリ掛けの旅に出ますよ~🐔
8.トップコートをヤスリ掛け
さて、さきほどとは違い、トップコートをヤスリ掛けします。こいつも長時間乾燥が必要です。今回は3時間くらいしっかり乾燥させてから1000番のみで調整しました。
途中で、ブラックを混ぜたトップコートが剥げて、パテがでてきても気にせず、気の済むまで成形してください。ある程度満足できたら、またおなじトップコートを塗布して再度ボコ付きがないか確認です。
ここからはご自身が納得行くまで繰り返すのみ!!!!!!
作業途中の写真です。ブラックの塗装膜を抜いて、パテが見えてきている様子。

9.感動のフィナーレ
綺麗にヤスリ掛けができたらPPトップコート(ラッカースプレー)をきもち分厚めに吹いてフィニッシュです!
ちょっとくらいの小キズなら、PPトップコートを分厚めに吹いて、トップコートをバフするのも好きです。ラッカーって乾燥早いし、削りやすくていいんですよね。芯材入っている部分限定だけど。
ちなみにPPトップコート厚吹きでヤスリかけるとこんなかんじです。今回はまだ作業途中で試してますね。

革のポツポツ感出したい人は、塗料塗り終えた後、あえてラッカースプレーを少し距離取って吹いて、すぐドライヤーで乾燥させるとスプレーの塗布跡が革っぽい表情にしてくれますよ。
最後に僕はワックスでツヤ調整してなじませるのが好きです。さあ完成した姿はこちら!!!!!

ごまかしなしの動画だぜ・・・好きに評価してくれよ・・・🐔
とっても手のかかる作業でございましたが、これでお客様が喜んでくれるなら技術としては会得しておきたいですね。
いつもこんな長いブログを読んでくれてありがとうございます!もっとここ詳しく!とか、自分の場合こんな感じなんだけど!!!っていう場合はぜひご連絡ください。
ホカゾノ


