さてさて皆様おはようございます🤗✨✨
㈱昴 営業部 外園 健吾(ホカゾノ ケンゴ)でございます。

僕は少しだけぽっちゃりしておりまして体重が100キロ近くあるんですが今朝、折り畳みベッドが約1年半という短い使用期間で中心部の支えが折れて、ぶっ壊れてしまいました。

すこしだけ、ほんの少しぽっちゃりしてるだけなんだけどなあ~(っ◜ω◝c)

(‘ω’)?

折り畳みベッド、君のことは忘れない。そしてごめんね。
さて、今回の古靴再生計画vol.3は外園大好きパラブーツです。これも某フリマアプ(以下省略)

前回も余計な情報多いねん!と突っ込まれたので泣く泣く本編へ突入したいと思います。。。うう。。。悲しい。。。😢ブログって文字読むものやんかあ。。。

それでもなんだかんだ読んでくださった職人様の愛を勝手に感じていますけどね!(笑)
それでは本編に行ってまいりましょう\(^o^)/

初期状態はこんな感じ~




Paraboot シャンボードです。どこかの別注品っぽいですね。

アッパーは真っ白の大き目のシボ?しわ?のレザー。コテコテ顔料仕上げですね。ウェルトはナチュラルでノルウェイジャン仕様のステッチは白。

全体的に汚いのと、スレ、キズが多数😲!!

もう一度ホワイトに戻してもいいかなあとおもったのですが、外回り中心の営業という職業側柄、白はすぐ汚れてしまうので履かないこともあり、今回は個人的趣味全開のオールマット仕上げで再生させていきたいとおもいます😃

工程1

いつもながら汚れ落としでクリーニングから入ります。今回はサフィールさんのレノマットクリーナーでざっくり拭き上げ。

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https://www.subaru-ec.com/products/detail.php?product_id=972
汚れ落としはなにかと作業たくさん使うので、作業用はたっぷり容量の業務用がおすすめですよ~✨✨

ひとつだけポイントとしてはレノマットは溶剤がはいっているので、顔料仕上げの革だと塗料が反応してにゅるにゅると色がウエスに移ることもあるので気をつけてくださいね。

工程2

今回もいつもながらヤスリをかけて~と思っていきたいのですが、今回せっかくなので、このシボの雰囲気を残したいですよね。。。塗料を乗せたいけど、やすらなければしっかり塗料は定着しません。

じゃあどうすればいいの!結局アッパーの染替えはスムースしか使えないじゃない!そんなジレンマを解決してくれる最高の頼れる相棒を紹介するぜ!

【online】https://www.subaru-ec.com/products/detail.php?product_id=1929

その名もベースコートPU!

柔軟性が高く、ヤスリの作業をしなくても、しっかり次の塗料を受け止めてくれる最高のベースコート材。さらに特筆すべきは無色というところ。(液体では若干乳白色ですが乾けば透明になります)

また、靴修理用の塗料ではメジャーなアクリル塗料でもウレタン塗料でも使用できるのが最高にクールです👍

ざっくり塗料の種類早見表

★アクリル塗料(発色が鮮やかでより自然な風合いに仕上がりやすい)→アドカラー(コロンブス)、レノベイティングカラー(サフィール)、リヴァイズクリーム(中央樹脂)

★ウレタン塗料(割れにくく、隠ぺい力高い)→レザーカラーペースト(フェニックスプロ)、MY COLORS(コロンブス)

言ってしまえばベースコートPUは、ボンドでいうところのプライマーみたいなポジションですな。

こいつをしっかり汚れ落とし(脱脂)した箇所に塗りつけていきます。おすすめはスポンジ塗り。べつに筆でも構いません。薄く均一に乗せることが大切👍

塗布した後はじっくりしっかり乾かしてくださいね!さらっと乗ってくれるので、乾燥が早いように思いがちなのですが、僕は何度かベースコートPUが未熟な乾燥状態で塗料を乗せて、ベースコートごと筆で根こそぎかっさらったことがあり、すべてを投げ出して飲酒した過去が幾度かございます。

やけ酒しないように最低でも1~2時間は風通しのいい場所で乾かしてくださいね!しっかり乾いたら少〜しツヤが出ます✨

工程3

ベースコートPUがしっかり乾いたら次は、いつもながらのフェニックスプロ製の塗料を使用していきます。

余談ですが、コロンブス製のMY COLORSやTARRAGO製のスニーカーペイントも非常におすすめ。カラー展開が多いので、僕は重宝してます。両方ともフェニックスプロのカラーペーストと違い、粘度が高いので、水や薄め液で微調整してくださいね。

本来はスニーカーのペイント剤などに使用しますが、濃度調整をうまく行えば、全然傷も埋まります。

ちなみにスニーカーペイント系の塗料は動きの大きい甲革に使用する前提で作られているため、密着性と柔軟性に長けたものが多いので、甲革の染替え(厳密には顔料なので染ではありません)にも最高です!

さて、余談はさておき、今回もカラーペーストで仕上げるため、冒頭でもお伝えした通り、マットに塗料を作成していきます。

今回のレシピ

★レザーカラーペーストのクロ:水;クリアマットを1:1.5:0.3くらいに割ったもの。

【補足】よりマットにしたければ、最後にトップコートの艶消しで調整される方がいいと思います。

ちなみに、艶加減があまり気に入らなければ調整しなおして、塗料を乗せた上から乗せればツヤは消えるので、全然ビビらず塗布していただいて大丈夫です(‘ω’)もし、キズを埋めたいなどあればバインダーを添加してもOK👍

その場合は先ほどできた塗料を仕上げ用と、キズ埋め用(バインダー添加したもの)でそれぞれ小分けにしてもらうとより使いやすさUPです♪

★ヤスリについて★
塗料を塗布した後にやする必要性について質問が多いのですが、絶対にヤスるべきです。

なぜかというのはキズを埋める際に、キズ周辺の周りにもこってりと塗料が乗るので、その盛りすぎた部分をフラットにする必要性がございます。

とくにバインダーをいれればいれるほど塗料を盛る力が強くなるので、必ずヤスリをかけてください👌

あともうひとつ。塗料剥がれが起こる原因に、塗料の表面がでこぼこしていると剥がれが起きるケースが多く、表面が均一でフラットであればあるほど剥がれは起こりにくいです。

理由としては、甲革が動く際に、塗料の表面にかかる圧力負荷を均一にしてくれるので、はがれにくいという点です!!

あとはぶつけたときにでこぼこがあると凸部分に引っ掛かりやすいという点もあります。

ボンドでも似たような経験がある方が多いと思います。きれいに均一にボンドが乗ると、接着面同士に空間ができないので、しっかり接着する感覚に近いものがあると思います。

自論ではございますが、ヤスる方がはがれにくいという点は間違いないと思います😄

また、よく塗料をヤスるときのヤスリの粒度を聞かれますが、バインダーをどれだけ入れるか、どれだけヤスリたいかでかなり変わるので、肌感覚で覚えるしかありません。

まだキズが大きいときは400番近く、だいぶ埋まれば800番、最終調整は1000番など、私は使い分けてヤスることがほとんどです。ヤスリをかける際の力加減でも変わっちゃいますしね。。。


工程4

最終の塗料を乗せた後にトップコートの艶消しを吹き付けてフィニッシュ!写真は蛍光灯の兼ね合いもあって、まだつやあるっぽく映ってますが、実物はかなりマットな仕上がりですよ~


こういうご提案もできると幅広くお客様対応できていいですね😄!!

今回も超長い文章をご拝読いただきましてありがとうございました。次回は僕のもっとも得意なスニーカーペイント編👟👟!乞うご期待!!!

(株)昴 営業 外園